症例紹介

症例
I.Y様(66歳 女性)

右上奥歯の入れ歯の違和感がどうしても気になるということで、近くの歯科医院でインプラント治療を相談したましたが、骨がやせて薄くなっているのでインプラント治療はできないと言われ、難症例対応の当院にご相談でいらっしゃいました。

上顎の奥歯の場合、顎骨のすぐ上に副鼻腔の1つである上顎洞という空洞があります。しかし、その空洞は鼻の穴と交通しているためあまり清潔な場所ではありません。したがって、もしインプラントが上顎骨から突き抜けて上顎洞の中にはみ出してしまうと、インプラントが感染し炎症の原因となってしまうのです。

この患者さんの場合、上顎骨が非常に薄くそのままインプラントを埋入すると上顎洞へ突き抜けてしまうことが予想されました。そのため、他院で断られてしまったんですね。 当院では、この上顎洞の底部の粘膜を挙上し、そのスペースに骨移植を行う「サイナスリフト」という高度な技術を駆使し、骨を増生しインプラント埋入することを提案いたしました。また、同時に骨がやせて細くなっている部分にはGBRによって骨造成もご提案いたしました。


治療計画に同意をされましたので、インプラント埋入と同時にサイナスリフトとGBRをおこない、インプラント・移植した人工骨が自分の骨としっかり結合するまで約4ヶ月待ちます。


インプラントと骨がしっかりと結合している状態(オッセオインデグレーション)が確認できたので、最終的なセラミックの上部構造を作製して終了となります。

装着後は約3ヶ月に1度の間隔でのメインテナンスを推奨しています。
この治療の期間
約6ヶ月
この治療の費用
約111万円
■内訳
レントゲン検査(CT撮影・分析・術前術後の確認) ¥20,000
インプラント埋入手術 ¥250,000 x 2
サイナスリフト ¥200,000
GBR(不足した部位への骨の移植術) ¥60,000
骨補填材料とメンブレン 約¥30,000
上部構造(フルジルコニアクラウン) ¥150,000 x 2
他の治療選択肢
義歯
この治療のリスク

◎上顎洞挙上術の際に、上顎の側面を走行する後上歯槽動脈を損傷すると著しく出血することがあります。また、上顎洞底部の粘膜を損傷したり穿孔したりすると、術後に感染を起こすことがあります。サイナスリフトは非常に難易度の高い術式です。専門医による治療を受けることをお勧めします。

◎他の治療法と比較した際のインプラント治療のデメリットは「手術が必要であること」「治療費が他の治療と比較し高額であること」「治療期間が比較的長いこと」などが挙げられます。

◎インプラントの耐久性は、自分の歯と同様、喫煙・咬む力・咬み合わせ・セルフケア・メンテナンスの頻度などにより変わります。上記のことを怠ると、インプラントも歯の歯周病と同じように、インプラント周囲炎という病的状態になることがあります。

◎成長が完了していない若年者や、免疫療法・がん治療・透析治療など疾患をすでにお持ちの方の場合、治療が出来ない場合があります。