マウスピース(アライナー)矯正
High Quality Aligner Orthodontics
マウスピース(アライナー)矯正
大人の歯の矯正治療

<マウスピース矯正(アライナー矯正)>
インビザライン※に代表されるマウスピース矯正(アライナー矯正)は比較的新しい矯正治療法で、従来のワイヤーを使用する矯正治療よりも目立ちにくく、不快感・異物感が少ないのが特徴です。しかし、適応をしっかりと診断する必要があり、診断を誤ると綺麗に歯が並ばないことや、ワイヤー矯正よりも治療期間が長期になることがあり、矯正歯科専門医による診断・施術が不可欠です。※インビザライン(invisalign®︎)はマウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置ブランドのひとつです。
※当院ではインビザラインをメインに使用しています。
目次
目次
01.マウスピース(アライナー)矯正
i 概要

マウスピース(アライナー)矯正とは、ご自身で取り外し可能な透明に近いマウスピース型の矯正装置「アライナー」を使って歯を動かす矯正治療です。ワイヤーを使用する矯正装置と比較すると、普段通りに食事や歯みがきができ、見た目を気にすることなく治療を受けていただくことが可能です。
ii 原理

マウスピース(アライナー)矯正で歯が動く原理は、基本的にはワイヤーを使用する矯正治療と同じで、歯に力を加えることにより、歯を支えている骨が一方では吸収され、反対側では添加され、その結果、歯の位置が移動するためです。この移動を起こす力を、アライナーで加えるのか、ワイヤーで加えるのかの違いです。
アライナー矯正では歯並び・かみ合わせの精密な情報を口腔内スキャナーで記録し、それを元に目標とする歯並び・かみ合わせをコンピュータ上でシミュレーションします。
最初の歯並びから目標とする歯並びに向かって、少しずつ形が違うアライナーを、1日20時間以上、1〜2週間ごとに次の段階のアライナーを順番に装着することによって、歯を移動させる力が加わり、歯が動きます。
アライナーの力がうまく歯に伝わるように、歯の表面に白い突起(アタッチメント)を着けることがほとんどです。アタッチメントはむし歯を削った後に埋めるのに使われる白いプラスチックと同じ材質・色で出来ており、ほとんど目立ちません。

また、ストリッピングやIPRと言って、歯を適切に並べるためのスペースを作るために歯と歯の間を1本あたり約0.5mm以内で歯の幅を小さくしながら治療する場合もあります。上の歯と下の歯の前後的な問題を治すためにアライナーや歯の表面につけた突起の間に取り外しのゴムを掛けてもらうこともあります。
02.マウスピース(アライナー)矯正とワイヤー矯正の違い
マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 | ||
見た目 | ほとんど目立たない | 表側に装着する場合は透明の装置で白いワイヤーでも多少目立つ 裏側にワイヤーを装着する場合は見えない | |
痛み | コンピュータ制御により1枚のアライナーで歯が動く量が決められており、歯に掛かる力が制御されているので、歯が動くときの痛みは軽度 | 歯に掛かる力が均等ではないので、比較的強い歯の痛みや、装置によって頬や舌が傷つき、口内炎のような痛みが生じることがある | |
清掃性 | アライナーを外して、食事・歯みがきできるので、清掃性に優れる | 装置を着けたまま、食事・歯みがきをするので、清掃性が悪いので、普段以上に丁寧に歯みがきする必要がある | |
治療期間 | ほとんど差はない | ||
治療費 | 施術料 | 50〜78万円 | 68〜110万円 |
調節料 | 4〜6週ごとに¥3,300円(税込) | 3〜4週ごとに¥5,500円(税込) | |
適応範囲 | 症例によって適応とならない場合がある | 広い | |
患者自身の協力の必要性 | 患者自身でアライナーを取り外しするため、患者自身の協力に頼る割合が大きい | 歯の移動は矯正科医が管理するので、患者自身の協力に頼る割合は少ない |
03.アライナー矯正のメリット・デメリット
メリット
-
目立たない
アライナーは透明に近いプラスチックで出来ているので、矯正治療をしていることを周囲に気づかれにくいです。 -
取り外せるので衛生的
お食事の時や歯みがきの時に取り外せるので、普段通りに衛生管理ができるので、むし歯や歯周病になりにくいです。 -
異物感が少ない
ワイヤーを用いた矯正治療に比べて異物感が少ないので、装置に慣れやすく発音への影響が少ないです。 -
痛みが少ない
アライナー1枚あたりの歯の移動量がコンピュータ制御されているので、ワイヤーを用いた矯正治療に比べて痛みが少ないと言われています。 -
金属アレルギーの心配がない
装置の材料に金属が含まれないので、金属アレルギーの方でも安心して矯正治療が可能です。
デメリット
-
患者さんご自身で管理しなければならない
アライナーを患者さんご自身で取り外しを行い、1日あたり20時間以上装着することが推奨されています。装着時間が足りない場合、予定通りの歯の動きが達成されません。 -
不得意な動かし方がある
装置の特性上、奥歯が沈みこみやすいため、前歯の重なりが大きい(過蓋咬合)場合の矯正治療が不得意と言われています。また、歯のねじれ(捻転)を治すのも時間がかかります。
04.マウスピース(アライナー)矯正が向く歯並び・かみ合わせ
マウスピース(アライナー)矯正が
向く歯並び・かみ合わせ
- 親知らず以外の歯を抜かなくても良い程度の歯のでこぼこ(軽度の叢生)
- 歯と歯の間の隙間(軽度の空隙歯列)
- 前歯が噛み合わないケース(前歯部開咬)
- 上の奥歯を後ろに動かす必要があるケース(軽度〜中等度の叢生、軽度の前歯部の前突)
マウスピース(アライナー)矯正が
向かないケース
- 親知らず以外の歯を抜いて前歯を引っ込めるケース(中等度〜重度の前歯部の前突)
- 前歯のかみ合わせが深いケース(過蓋咬合)
- 大きく捻れている歯を治すケース
05.治療の流れ
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初診お口の中全体を保険適用範囲内で診察し、歯並びや咬み合わせ以外の問題が無いか確認します。医療費の自己負担割合が3割の場合、約3,500円かかります。検査について詳しくはこちら
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歯科矯正相談矯正担当医が診察し、歯並びや咬み合わせでお困りのことを確認し、予想される治療の概要を説明します。
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歯科矯正檢查お口の中の写真、お顔の写真、CT を含むレントゲン写真の撮影、口腔内スキャナを使った型取りを行います。
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分析検査結果をコンピュータ解析し、問題点の抽出、治療目標、治療方法の検討を行います。
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歯科矯正診断分析の結果を説明し、患者様ひとりひとりに合わせた治療目標、治療方法を提案致します。
アライナー矯正が適応となるか、この時点で決定します。 -
治療計画の発注マウスピース型カスタムメイド矯正装置による治療方法に同意いただければ、矯正装置を作成する会社に治療計画の立案を発注します。
以降のキャンセルはキャンセル料が発生します。 -
治療計画の確認約1ヶ月後に治療計画が出来上がります。
ご希望があれば、当院のパソコン上で治療計画を確認していただくことも可能です。その場合、自費の再診料(¥1,650円)をご負担いただきます。以降のキャンセルはキャンセル料が発生します。 -
アライナーの発注治療計画が決定したら、アライナーの作成を発注します。
約1週間ほどで、アライナーが医院に届きますので、動的治療の開始となります。
アライナー矯正
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動的治療約1~2ヶ月毎に来院して頂き、歯の動きや矯正装置の適合の確認などを行います。
期間は、患者様ひとりひとりで異なりますが、おおよそ1年半から2年半程度です。 -
動的治療終了歯並び、噛み合わせが改善した後、矯正装置を撤去し、後戻りを防ぐための治療(保定)に移行します。
後戻りを防ぐための保定装置を装着します。 -
保定・メンテナンス保定期間中はおよそ3ヶ月毎に保定装置のチェックを行います。
原則、動的治療後2年間は保定を行うことを推奨しております。
保定期間中、保定終了後も、歯科衛生士による3ヶ月毎のメンテナンスを推奨しております。
06.治療のリスク

むし歯・歯周病
矯正装置を装着することで、歯磨きが難しくなり、むし歯や歯周病になる可能性があります。むし歯や歯周病になりやすい方や、上手く歯を磨けていない方は、矯正治療とは別に歯科衛生士によるメンテナンスを受けることを推奨しています。
歯ぐきが下がる
歯を動かすことで、歯の周囲の歯肉(歯ぐき)が下がって、歯の根が露出したり、歯と歯の間の隙間が目立つようになったりする場合があります。なるべく、そのようなことが起こらないように治療計画を立案しますが、もともと歯のでこぼこが著しい場合などは起きやすいです。見た目が気になる場合は歯周病専門医(歯肉を扱うスペシャリスト)と連携し、改善を図ることも可能です。
歯の根が短くなる
歯を動かすと歯の根(歯根)の一部が吸収されます。多くの場合は、問題となることはありませんが、もともと歯根が短い方や、通常よりも歯根が吸収されやすい方では問題となる場合があります。その際は、治療目標の変更を考慮する必要もあります。
顎の関節の症状
歯を動かしている間、一時的に咬み合わせが不安定になることがあります。それに伴い、顎の関節に負担がかかり、口を開けると音が鳴る、痛む、口が開けにくいといった顎関節症の症状が起こる場合があります。多くの場合は、治療が進み、咬み合わせが安定すると改善しますが、顎関節症の治療を要する場合もあります。
歯が動きにくい・動かない
歯の動きやすさには個人差があります。また、非常に稀ですが骨性癒着といって、歯が周りの骨と固着して動かない場合もあります。これらは治療前の検査で予測することが難しく、“動かしてみて分かる”ことも多いです。その際は、治療期間の延長や、治療目標の変更を考慮する必要もあります。07.費用
1. 歯科矯正相談料 | 初回 | 無料 |
---|---|---|
2回目以降 | ¥3,000 | |
2. 歯科矯正検査・分析・診断料 | ¥20,000 | |
3. 歯科矯正施術料 (保定装置料¥50,000含む) |
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ⅰ 大人の歯がそろう前の矯正 | ¥385,000 | |
ⅱ 大人の歯の矯正 (歯科矯正用アンカースクリュー料保定装置料含む) |
||
表側に装置をつける矯正治療 | ¥770,000 | |
裏側に装置をつける矯正治療 | ¥1,320,000 | |
上の歯は裏側、下の歯は表側に装置をつける矯正治療 | ¥1,067,000 | |
マウスピース矯正 | ¥924,000 | |
マウスピース矯正(軽度な症例) | ¥605,000 | |
ⅲ 部分的な矯正 | ||
前歯だけの部分的な矯正(部分的なマウスピース矯正) | ¥462,000 | |
片顎(上の歯だけまたは下の歯だけ) | ||
その他の部分的な矯正 | ¥55,000+¥28,600×矯正装置を装着する歯の本数 | |
裏側に装置をつける場合の加算 | ¥297,000 | |
4. 保定装置料 | ¥66,000 | |
5. 処置・調整・観察料 | ||
ⅰ マウスピース矯正以外の動的治療中 | 1回 ¥5,500 | |
ⅱ マウスピース矯正の動的治療中、成長観察、保定期間中 | 1回 ¥3,300 |
*大人の歯がそろう前の矯正から大人の歯の矯正(部分的な矯正を除く)に移行した場合、大人の歯の矯正の施術料から大人の歯がそろう前の矯正の施術料を差し引きます。
08.付加的な治療オプションと費用
デジタルセットアップモデル(予測歯列模型) 大人の歯の矯正治療において、デジタルデータ上で歯を動かし、歯並びの仕上がりを予測するものです。矯正治療に必須ではありませんが、 治療法を検討するために目標設定のイメージを見たい場合にはお選びいただけます。 |
¥15,000 |
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歯科矯正用アンカースクリュー 歯を効率的に動かすために顎の骨に埋める小さいインプラントです。使用することが望ましいと考えられた場合に提案致します。 大人の矯正治療の場合は、この費用は歯科矯正施術料に含まれます。 |
1本 ¥27,500 |
埋伏歯に対する開窓牽引手術 稀に大人の歯が様々な理由で埋まったままなかなか生えてこない場合があります。その際は、部分麻酔による手術で、 埋まっている歯に矯正装置を付け、矯正によって引っ張り出す(牽引する)こともあります。 |
¥33,000 |
ハイブリッド矯正(表側または裏側に装置をつける矯正治療とマウスピース矯正を組み合わせた矯正治療) マウスピース矯正が苦手とする歯の動かし方を、表側または裏側に装置をつける矯正治療で行ってから、マウスピース矯正を行う治療です。 それぞれの治療法の長所を活かした治療法です。 |
¥924,000+ 部分的な矯正 に準じた費用 |
09.三軒茶屋マルオ歯科の矯正治療の特徴
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日本矯正歯科学会認定医が相談から診断、プランニング、治療、
規模の大きい矯正歯科専門医院の場合、診療業務の一部を矯正歯科医ではないスタッフに任せることも多いようですが、当院では、矯正治療に関わることは、すべて日本矯正歯科学会認定医が行います。治療開始前でも治療中でも、不安なこと、疑問な点があれば、いつでも、日本矯正歯科学会認定医が対応致します。
定期チェックまで、すべて担当します。 -
不必要な矯正治療はお勧めしません。
特に、お子さまの矯正治療はとにかく早い時期から始める方が良いと勧めるクリニックも少なくないようですが、必ずしもそうではありません。早く始めすぎると治療期間が無駄に長くなることもあります。治療内容についても、目的や目標がはっきりしない「とりあえず拡大しましょう」「とりあえずマウスピースを使ってください」といった治療を提供するクリニックもあるようです。結果に満足頂ければ良いですが、期待と違った結果になるとトラブルになることも少なくないです。
当院では、治療時期・内容と目的について、それぞれメリット・デメリットを、科学的根拠(エビデンス)と経験に基づいて説明し、納得して頂いた上で治療を進めていきます。 -
世界でシェアNo.1のマウスピース矯正ブランドであるインビザラインを使用しています。
マスピース矯正には、様々なブランドがありますが、中でもインビザラインが最も世界で使用されている信頼のあるブランドです。特に、インビザラインが優れている点として、最初のマウスピース矯正でもあるため、歯を動かすメカニズムについて数多くの特許を持っており、他のメーカーでは難しいような移動も可能であることが最大の特徴です。当院では、インビザライン専用の口腔内スキャナを用いて、質の高いマウスピース矯正を提供しています。 -
最新の歯科用CTを導入しているため、最低限の被曝でレントゲン検査を受けていただけます。
治療前や治療効果判定のための検査に、低線量で撮影できる歯科用コーンビームCTを導入しています。従来、検査に利用されてきた頭部エックス線規格写真は、側方向きと前後方向の2回の撮影での被曝量が約10.7 µSvであり、一方、当院で導入しているCTの被曝量は約11 µSv(低被曝モードの場合)で、従来のエックス線検査で得られる情報以上の3次元情報が得られます。成長期のお子様でも、被曝のリスクを抑え、より有益な検査が可能です。 -
最先端の口腔内スキャナを取り入れることで、不快な型取りをなくすことが可能となりました。
口腔内スキャナの中でも最新かつ最も精度が高いと言われる3Shape社製(デンマーク)のTRIOS3を導入し、できるだけ患者さんの不快感を軽減した医療を提供しています。
従来の方法では、検査・診断のための型取りと装置を作るための型取りを別に行う必要がありましたが、口腔内スキャナによって、一度の型取りで済むこともあります。 -
咬み合わせ・セラミック専門医と歯科衛生士、矯正歯科医がチームを組んで
矯正治療中には、むし歯の予防、歯周病の管理、便宜的な抜歯など、矯正治療以外の歯科治療が必要になります。また、歯を失ってしまって、インプラント治療や入れ歯などの治療を行う前に、歯並びを整えたほうが良い場合も多いです。そのような場合、治療を担当する歯科医師や歯科衛生士間での情報の共有が重要です。
治療を担当するので、当院のみで治療が完結します。
当院では、専門医が連携しインターディシプリナリーアプローチを提供しているため、ほとんどの場合、当院のみで治療が完結し、スムーズな医療の提供を可能にしています。