むし歯治療

目次

歯科医師選び

むし歯治療経験が豊富である
むし歯治療には、専門的な知識や経験が不可欠です。これらが不足していると余計に歯を削りすぎてしまい、その結果、健康な神経を取らないといけなくなる可能性もあります。そのため経験年数が十分にある歯科医師なら問題ないでしょう。
難症例対応である
むし歯には難易度があり、単純にむし歯を削って詰め物をする浅いむし歯治療から、技術的に難しく様々な材料を用いる深いむし歯治療まであります。このような難症例にも対応しているということは、削る技術や豊富な歯科材料の知識を持ち合わせており安心して治療を受けられるでしょう。
むし歯治療の専門的な教育をうけている
むし歯治療は一般的にどこの医院でも行われているものですが、多くの歯科医師が専門的な教育や実習を十分にうけていません。また、むし歯の治療法は材料の進歩により、日々変化していきます。そのためむし歯治療を含めた様々な歯科知識を学勉強団体に所属し、自己研鑽をしている歯科医師なら、より安心して治療を受けられるでしょう。

歯科医院の設備

カウンセリングルーム
患者様の個人情報が伴う説明や様々なご要望を伺う場合、診療チェアの横ではなく、プライバシーが尊重された個室のカウンセリングルームで行うことが望ましいとされています。そのためカウンセリングルームが完備された歯科医院を受診することをお勧めします。
表面麻酔
麻酔時の針を刺す痛みを和らげるために、表面麻酔が有効です。痛みが苦手な方は、事前に表面麻酔をしてくれる歯科医院を選択しましょう。
電動注射器
麻酔は術者のスキルによって注射時の痛みが変わってきます。その格差をうめるため近年歯科医院には導入されている電動注射器は、一定の速度で麻酔を注入できるため、痛みや不快感が少ないといわれています。麻酔の痛みをできるだけ感じず、安心して治療をうけて頂くためには必須ともいえるでしょう。
咬翼法デンタルX線
小さな撮影用フィルムを専用の機器を用い上下の奥歯を一度に撮影する方法で、主に歯と歯の間のむし歯を見つけるために用いられます。この方法なら1回の撮影で詳細かつ広い範囲の情報を得ることができるため、結果的に被爆量を抑えることができます。このような方法を取り入れている歯科医院なら、より安心して治療を受けることができるでしょう。
口腔内スキャナー
口腔内スキャナーとは写真の技術を応用し、型取りの代わりとなるスキャナーです。これにより、従来の粘土のような材料をお口の中に入れて数分間苦しい思いで待つ必要はありません。これまでの型取りは、普段使用する材料よりもさらに硬いシリコン材を用いるため、不快感だけではなく、撤去時に痛みを伴うことがありました。しかし、この口腔内スキャナーを用いると、歯と接触させる必要がありませんので、不快感は全くありません。その上、従来法では5分ほど材料が固まるまで待つ必要がありましたが、この機器を用いた型取りでは約1〜2分で完了します。このような最新技術を用いて、患者さんの負担をできるだけ減らす努力をしているクリニックを選びましょう。
MTAセメント
MTAセメントとは、深いむし歯により今まで抜髄(神経を取ること)しなければいけなかったものでも、神経の保存を可能にする画期的な材料です。(すべてのケースで適応できるわけではありません)抜髄後の歯は徐々に弱くなっていき、次第には噛む力に耐えられず割れてしまう事があります。また痛みを感じないため二次う蝕(むし歯の再発)になりやく、最悪の場合、抜歯になる可能性もあります。
このような術後の問題を起こさないため神経の保存は重要になってきます。そのため、簡単に抜髄するのではなく、神経の保存に最大限努めてくれる歯科医院をお勧めします。
ラバーダム
お口の中や唾液には細菌が多く存在するため、神経をとる治療やM T A セメントを使用する際には、唾液などから隔離するために、クランプと呼ばれる金具にゴムのシートを装着して、その歯だけを孤立させるラバーダムをセットします。ラバーダムをすることで、根管治療の成功率は飛躍的に上がります。また、無菌状態を保つだけでなく、薬液などがお口の中に漏れる心配もありません。使用しない歯科医院多いのですが、根の治療をおこなう上で必須といっても過言ではありません。
クラスB滅菌機
歯科で使用する器具には血液や唾液が付着する事が多く、感染防止のために十分な消毒・滅菌作業が必須となります。滅菌器にもクラス分けがありますが、その中で唯一器具の内部まで滅菌できるのはクラスBのみになります。歯科治療は感染のリスクが高いため、安心して治療を受けていただくには必須といえるでしょう。
歯科用ルーペ
歯科用ルーペは、裸眼では確認しづらい所を何倍にも拡大し、術者に詳細な情報を伝えてくれる重要な治療ツールです。裸眼では見落としてしまうむし歯もルーペはとらえる事ができるため、より繊細で確実な治療を行う事ができます。むし歯を取り残さない、健康な歯をなるべく削らないためにはルーペが必須といえるでしょう。

初診時〜治療開始までの検査やカウンセリング

お口全体の検査を行なっている
むし歯治療は感染した歯を削ってうめる治療ですが、むし歯の所だけを検査すれば良いというわけではありません。むし歯となる原因は歯垢や唾液性状の変化、不適合な被せ物など様々です。そういった原因をしっかりと根本から除去し、お口全体のバランスを考え治療を行うことが必須です。そのため初診時に全体の検査から始めてくれる歯科医院をお勧めします。
患部だけではなく、お口全体の現状説明がある
むし歯治療は感染した部分だけを診査して、詰めれば良いという治療ではありません。むし歯の原因をしっかりと追究し、その原因を除去することが重要です。また、前後の歯や歯茎の状態などもしっかりと診査し、一緒に治療する必要があるかどうかについてもしっかり診査と説明をしてくれる歯科医院で治療を受けることをお勧めします。
様々な材料を用いた治療計画を提示してくれる
むし歯の治療法は、保険で用いられるプラスチックだけではありません。様々なセラミックの種類や深いむし歯に対し用いるセメントについて、しっかりメリット・デメリットを説明し、他の選択肢を知ることが患者様の権利でもあり、歯科医師の義務でもあります。患者様の予算など希望に応じて対応してくれる歯科医院が望ましいでしょう。
視覚的な媒体で説明してくれる
むし歯治療の流れや、被せ物にいたる工程などは複雑なため、なかなか口頭だけの説明で理解するのは、患者様にとって難しいでしょう。ホームページに載っているイラストや、過去の症例写真などを見せながら、わかりやすく説明してくれることで理解が深まります。患者様ファーストでわかりやすく親身に説明してくれる歯科医院を選びましょう。
できるだけ神経を残す治療を提案してくれる
むし歯が大きく、歯の内部にある神経まで達していると神経を抜かなくてはいけない可能性があます。しかし、神経を抜くと歯には血液が行かなくなるため、脆くなり、歯の寿命は短くなります。また、色素も失われ、歯の色も変色していきます。
実は、最近の治療では、歯のむし歯が深い場合でも、もし痛みがなければMTAセメントという最新の材料を用いて、神経を温存できる場合があります。事前に神経を残せる可能性についても説明してくれる歯科医院を選びましょう。

治療前の説明

大まかな治療期間について詳細に説明してくれる
むし歯が複数ある場合、または大きく深い場合は治療期間が長くなる可能性があります。むし歯の大きさによっては、削った穴にプラスチックを詰める治療だけではなく必ず被せ物をする必要があります。その場合、1つのむし歯に対し複数回通っていただく必要があるため治療期間が長くなります。大まかな治療期間について事前に教えてくれる歯科医院であれば、より安心して治療を受けられるでしょう。
治療の流れについて具体的に説明してくれる
むし歯治療は痛くて怖いと思っておられる方が多いのではないでしょうか。むし歯治療の手順や時間、麻酔方法をあらかじめ聞いておけば治療も安心して受けられると思います。できるだけ図や写真を用いて、治療の流れを具体的に説明してくれる歯科医院を選ぶことをお勧めします。
見積もりをきちんと書面で発行してくれる
むし歯が大きい場合は被せ物をする必要があります。被せ物にセラミックなどの自由診療を選択された場合は費用が高額になるため事前にしっかりと見積もりを確認するようにしましょう。
治療材料のメリット・デメリットを説明してくれる
むし歯治療に用いられる材料は色々あるため患者様がその中から選択するのは至難の業だと思います。安いからとの理由だけで安価なセラミックまたはプラスチックを選び後悔した方も多いのではないでしょうか。そのため歯科医師がきちんと材料のメリット・デメリットを説明する時間を設け、患者様それぞれにあった提案をしてくれる歯科医院を選ぶことをお勧めします。
部位・治療費などを明記した同意書を交わし、その控えを渡してくれる
治療費に関しては説明される歯科医院も多くなってはいますが、具体的な部位については意外に説明が不足し、治療後にトラブルになることがあります。とくに治療箇所が多く自由診療を選択された場合、治療完了までの総額に間違いがないか控えと照らし合わせる必要がでてくるでしょう。このようなトラブルがないよう、治療費だけでなく部位についても事前にしっかり書面で伝えてくれることが誠実だといえるでしょう。
治療内容の了承を得てから治療を開始してくれる
了承を得ないまま削ったあとに様々な治療が追加されトラブルに繋がることが少なくありません。そのため事前に治療内容をしっかり確認し患者様が了承のうえ始めてくれる歯科医院なら安心して通うことができるでしょう。

治療時

むし歯治療前にお口全体のクリーニングをしてくれる
むし歯とは口腔内細菌が蓄積された歯垢をエサに繁殖し歯を溶かしてしまう疾患のため、歯を削って治すだけでは根本的な解決には至りません。むし歯治療前のクリーニングは言うまでもありませんが、その後もむし歯治療と並行し環境改善のためのクリーニングをしてくれる歯科医院ならより安心して治療を受けられるでしょう。
痛みのコントロールを確実にしてくれる
むし歯は深いものほど痛みを伴うため治療前の麻酔は必要不可欠になりますが、麻酔も少なからず痛みを伴うため表面麻酔を用いて注射時の痛みを最小限にしてくれる事が望まれます。また術中に痛みが出た場合は、すぐに麻酔を追加し確実に痛みをコントロールしてから治療を再開してくれる歯科医院であれば、安心して治療を受けられるでしょう。
多彩な治療器具を用いている
むし歯の大きさや場所によっては様々な治療器具が必要になります。適切な歯の形を作り、歯と歯の間をしっかり埋めるため専用の器具を何種類も用いますが、医院によっては器具が揃っていないため十分な治療が受けられない事があります。そのため、むし歯治療を含め様々な設備が整っている歯科医院で治療を受けることをお勧めします。
歯科用ルーペを用いて確実にむし歯を除去してくれる
浅いむし歯なら裸眼でも対応できますが、深くなるにつれ視野が狭く暗いため取り切るのが困難になる場合があります。このような裸眼では難しい場合も歯科用ルーペなら見逃すことはありません。そのためむし歯治療をする上でルーペは必須と言えるでしょう。

治療後のフォロー

治療後の注意事項を詳しく説明してくれる
むし歯治療後にはいくつか注意事項があります。起こりうる術後の痛みや期間、セルフケアの方法などを詳しく説明してくれる事が望ましいでしょう。また問題が起きた場合でも迅速かつ丁寧に対応してくれる歯科医院であれば安心して治療を受けられるでしょう。
メインテナンスの重要性を説明してくれる
むし歯治療が終了したら歯医者に通わなくて良いという訳ではありません。治療を施した箇所は天然の歯より掃除が難しいため定期的なメインテナンスが必須になります。治療した部位をより一層長持ちさせるためにメンテナンスの重要性を説明してくれる歯科医院であれば、安心してよいでしょう。